有料老人ホームの費用
入居一時金や月額費用について、大きな差があるのが有料老人ホームの特徴。住宅型に比べると介護付きは、やや高額になります。
費用の幅が非常に広い有料老人ホーム
有料老人ホームへ入居し生活をするための費用には、入居する前に支払う入居一時金等と月々の支払である月額費用がかかるのが一般的です。ただし、有料老人ホームは民間事業者による運営だけに、入居一時金・月額費用のいずれも、施設によって値段が大きく異なることが特徴です。
また、介護サービスをホームが提供する介護付き有料老人ホームは、特定施設としての基準を満たすため住宅型有料老人ホームよりも費用がやや高額になります。
たとえば入居時の費用については、介護型なら入居一時金なしをはじめ、安い施設では30万~50万円のところもあれば、自立型の高い施設では1億円以上というところもあります。月額費用についても、15万円程度から100万円以上までさまざまです。
入居一時金は前払い家賃
自立型の有料老人ホームでは、一般的に入居一時金が必要です。介護型の場合は、最近では月払い方式が増えています。その場合、入居一時金を支払うタイプに比べると、月額費用が割高となるケースもあります。
入居一時金は、入居期間を想定した前払い家賃であり、想定入居期間を償却期間とします。このため、何らかの事情で償却期間の間に退去した場合は、未償却分が返還されます。これについては、初期償却(契約時に一定額を償却する)が有る施設とない施設があり、初期償却の割合は、15~30%となっています。
人員体制が充実した施設は費用も高い
有料老人ホームの月額費用は、主に居住費、管理費、食費、介護サービス費(介護付きのみ)、その他の雑費に分類することができます。家賃相当額は、居室の広さや設備によって異なり、管理費は共用部の維持管理をはじめ、生活支援サービスの費用が含まれているので、内容によって料金はさまざまです。当然ながら、広くしつらえが充実しているほど高額となります。
介護型ホームの費用差は、配置されている専門職の数によって大きな格差となっています。入居者数に対する職員数が多いほど手厚いサービスが提供されるので、費用の差はサービスレベルの差となっています。
介護サービス費については、介護付き有料老人ホームは月額費用に含まれ、介護区分ごとの限度額の自己負担分が必要になります。住宅型では、利用した外部の介護事業所に利用分に応じた自己負担分を支払います。
介護付き有料老人ホーム(要介護型)の月額費用例
要介護3・30 日の場合
(入居一時金350 万円) | |
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家賃相当額 | 90,000 円 |
管理費 | 50,000 円 |
食費 | 60,000 円 |
介護サービス費(東京23 区内) | 24,048 円 |
雑費(介護消耗品費など) | 10,000 円 |
月額費用の合計 | 234,048 円 |
介護付き・住宅型有料老人ホーム(自立型)の月額費用例
自立・30 日の場合
(入居一時金4,000 万円) | |
---|---|
管理費 | 100,000 円 |
食費 | 70,000 円 |
月額費用の合計 | 170,000 円 |
出典:岡本弘子『高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて』ナツメ社
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高齢者施設の費用を理解しましょう
ステップ
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