2024年3月20日号 1面 掲載
【コラム】介より始めよ
2024年3月20日
幼少期に「空想上の友達」がいたという人がいる。実在するかのように、一緒に遊んでいた記憶を持つ人もいるという。そこまで突拍子もないこととも思わない。ぬいぐるみで遊ぶとき、どんどんそのキャラクター設定が明確になり、本当に自分がセリフを言わせているのかと不安になるくらいひとりでにぬいぐるみが喋り出す、といった体験をしている人は多いのではないだろうか。
筆者は思わず余計なことを口走ることも多いが、そんなときにこそ「言葉を発する」ということは人間の意識の範疇を超えた力だと痛感する。だからこそ、これがもたらす効能も大きいのだろう。
次期改定では認知症関連加算が拡充される。職員の研修受講や会議などの体制整備も重要だろう。生産性向上も急務だ。だが、利用者に向き合い、言葉を発する時間をどうつくるかという視点も忘れたくない。
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