日本の高齢者ケア、タイのVRSグループが視察
ソノラス(東京都港区)が運営するソノラス・コート三鷹(同三鷹市)に10月20日、タイで病院を持つVRSグループが視察に訪れた。VRSグループはスマートシティ構築のため、今後、現地で病院、富裕層向けの高齢者住宅を含めた医療複合施設をバンコク市で建設する予定。
日本のホスピタリティ学ぶ
視察者はVRSグループの役員ら13名。「タイの高齢化率は高くなってきているものの、高齢者施設はあまりない。日本の施設におけるホスピタリティは良質と聞いており、今回視察して得たことを持ち帰って、建設予定の住宅に反映したい」とVRSグループにおけるシンパットホスピタルグループ(バンコク市)のシティ・パノパタナポン代表は語る。
VRSグループが建設予定の医療複合施設は19階建て・2万3000平米。高齢者住宅、病院があるほか、各階にナースステーションを設置するなど医療体制を整える。
施設内を見学した視察者からは「食事は選ぶことができるのか」「費用はいくらか」といった、食事の形態や費用、医療体制などについて積極的に質問がなされた。また、ソノラスの伊東鐘賛社長が視察者に対し、同社の取り組みなどを紹介した。
医療ツーリズム集客の狙いも
VRSグループはほかにも、メディカルツーリズムでの日本人を含めた外国人の集客に力を入れている。メディカルツーリズムでタイを訪れた外国人は2012年で約250万人と、年々増加しているという。シンパットホスピタルグループの病院では、欧米で教育を受けた医者、看護師が高度な医療サービスを提供するほか、ホテル、サービス付きアパート、レストラン、ゴルフ場なども用意。今後もメディカルツーリズムに力を入れていくという。
ソノラスは創生会グループで、九州・関東圏を中心に有料老人ホームを展開している。