2025年3月5日号 1面 掲載
【コラム】介より始めよ
2025年3月5日
警察庁の調査によると、2024年の特殊詐欺の認知件数は、前年から1割増の約2万件。そのうち、65歳以上の高齢者の被害は1万3707件。
神奈川県が行った単身高齢者に関する講演会で、神奈川県済生会病院のソーシャルワーカーの鎌村誠司氏がある体験を紹介。ケアマネジャーとともに高齢者がコンビニのATMで金銭を管理するのに同行した際、店長に特殊詐欺グループと勘違いされたという。
「判断能力のない単身高齢者には成年後見制度がある。判断能力がある場合、資金力があれば任意後見など終身サポート事業を利用できるが、資金力のない人は誰に頼れるのか」と話す。同氏は横浜市で、単身高齢者の課題に取り組むリビングラボ活動も実施。
認知症の人の金銭管理に係る課題もあらわれている。福祉と金融の連携策・課題解決策について、一層議論を深めていかなくてはならない。
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