2024年12月11日号  1面 掲載

【コラム】介より始めよ

2024年12月11日

認知症のBPSDはさまざまあるが、介護現場で目にすることが多いのが「帰宅願望」。オランダの「認知症村」と呼ばれるホグウェイには「バスの来ないバス停」がある。帰宅願望に寄り添い、そこで過ごすうちに落ち着いてくる例があるそうだ。

 

帰宅願望の原因自体は見当識障害や記憶障害などだが、その目的は何なのか。とある施設では、目的として最も多いのが「夫や子どもにご飯を作らなくては」なのだという。すでに夫が亡くなっているケースもあれば、子どもはとうに巣立っているケースも多いだろう。こうした場合の「バス停」にあたるものとは。

 

料理教室型デイ「なないろクッキングスタジオ」では、認知症の利用者に帰宅願望が表れたことは一度もないという。家族のために食事をつくるという「役割」こそが「バス停」なのだが、実際に料理を作るのだから「バスが来るバス停」になろう。

 

 

 

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