2024年6月26日号 1面 掲載
【コラム】介より始めよ
2024年6月26日
元スターバックスコーヒージャパンCEOの岩田松雄氏の講演を聞いた。海外のビジネススクールで学んだのち、外資系コンサルを経てコカ・コーラやアトラス、現タカラトミーなどの役員を歴任。華麗な経歴を持つ。
ビジネススクール時代、財務やマーケティングなどを叩き込んだ。「毎日が数字、数字。心のバランスを取るために休日は東洋哲学書を読み漁った」という。
3年連続で赤字だったアトラスを再生した。だが「ミッションのために企業はある。株主のために事業はしない」「職業人としての前に人として正しくあれ」と経営哲学をにじませる。スタバの一貫してポジティブな空間は、こうして作り出されていたのか。
業績が絶好調の介護会社社長の机にも『論語』が置かれていた。福祉の中堅・大手の破綻や不祥事が目立つ。事業の存在意義を見直すときなのかもしれない。
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