日本デイサービス協会、厚労省案に声明 「入浴取りやめる事業所出る可能性も」

2023年11月9日

一般社団法人日本デイサービス協会(東京都千代田区)は10月27日、前日の介護給付費分科会における検討(関連記事参照)を受け「入浴介助加算Ⅰ算定に関する厚労省案に対する声明」を出した。

 

 

一般社団法人日本デイサービス協会 森剛士理事長

 

 

現場負担の把握を要望
 

入浴介助加算(Ⅰ)の算定要件として入浴介助に関する研修の実施を盛り込む案が提出されたことに対し「研修の内容や実施方法、受講後でないと入浴介助加算(Ⅰ)が算定できなくなるなどといった厳しい要件になれば、入浴サービス自体を取りやめる事業所も出てくる可能性がある」と指摘する。「デイ事業者の経営はもはや崩壊寸前。現場の状況をしっかり把握した上で出来るだけ負担のない方法や要件となるよう」と強く要望している。
 

また、入浴介助加算(Ⅱ)の創設により(Ⅰ)の点数が引き下げられていること及び(Ⅱ)の算定率が10%前後であり約90%の入浴サービスを提供する事業者が実質減収となっていることにも言及。重度者の入浴介助負担の大きさに反して低い報酬設定となっている現状も踏まえ、介護従事者の負担を加味した評価を求めた。
 

 

デイサービスについては、2021年度決算の収支差率がわずか1.0%という厳しい状況。今後、多くの事業所の存続が危ぶまれる事態となっている。声明では、次期改定における基本報酬単価の再評価も求めている。

 

 

 

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