【コラム】介より始めよ

2023年10月4日

働きながら家族などの介護をする「ビジネスケアラー」。3月に経済産業省が公表した推計によれば、2030年にその数はピークを迎え、家族介護者833万人のうち約4割(318万人)を占めるとされる。これに伴う経済損失額は9兆円を超える。

 

介護と仕事の両立は非常に難しい。進む核家族化により頼れる人も少なく、身体的にも精神的にも疲れ果ててしまうケースも多い。介護離職者数は同年11万人に上るとされるが、離職してしまうと経済的な困窮も免れない。年齢や職種によっては再就職のハードルも高くなる。

 

政府は介護休業・介護休暇制度の活用普及に取り組んでいる。産業医ならぬ「産業ケアマネ」を配置し介護保険利用につないだり、自費サービスを活用するための手当を設けたりする企業もある。介護保険サービスの充実とともに、こうした取り組みの広がりにも期待が高まる。

 

 

 

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