【コラム】介より始めよ

2023年6月28日

書店で、筧祐介氏の『認知症世界の歩き方』が平積みされていた。この書籍は認知症の人にとって「世界はどのように見えているか」を、楽しみながら知ることができるものだ。

 

認知症をテーマにした書籍としては、有吉佐和子氏の『恍惚の人』が1972年のベストセラーになっている。そこでは、「問題行動で周囲を振り回す」といった認知症の人の姿が書かれている。どちらの書籍も人気を博していることを考えると、40年の月日を経て、認知症に対する社会の受け止め方も変わってきたということだろうか。

 

6月14日、「認知症基本法」が成立した。先に廃案になったものと比較すると、今回は特に「共生」というキーワードが盛り込まれていることが分かる。

 

本は時代を映す鏡と言える。次の認知症をテーマにしたベストセラーは、どのような内容になっているか楽しみだ。

 

 

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