【コラム】介より始めよ

先日、韓国視察より帰国した本紙記者と情報を共有した。認知症の予防とケアにおいて、韓国の取組は日本より大きく先を行くそうだ。

2022年発表の統計庁データによると、70年の韓国では、65歳以上人口が全体の46.4%に上り、1人の生産年齢人口が1人の高齢者を扶養することになる。同時に、認知症の人も増加する。

韓国の制度では、要介護1～5とは別に「認知症」の区分があるという。また、国民のデータ管理が進んでいるため、認知症の人については指紋なども登録されており、行方不明となった際の捜索にも寄与する。そして、介護予防・早期発見のための拠点が国内に数百ヵ所もあるというから驚きだ。視察に行った記者のルポが待たれる。

1面にあるが、このほどSOMPOケアが韓国の大手会社と提携した。日本の介護の知見とノウハウが、韓国で展開されることに期待する。