慢性期医療の事例共有 看護・介護の連携強化 東慢協
2016年2月18日
一般社団法人東京都慢性期医療協会(東京都八王子市)は2月6日、都内で「第21回事例発表会」を開催し、医師・看護師・介護士など253名が参加した。
2025年には全国的に慢性期の病床が余るというデータがある。これは、医療区分1の患者を在宅で治療するようにとガイドラインで規定されているため。これについて安藤高夫会長は「医療区分1で要介護度が高い患者を全て在宅で診るのは難しいと感じている。
地域医療構想のガイドラインは2013年の疾病構造などを基にしているが、平均寿命の伸びなどを加味すると慢性期の病床が必要になると考えている」と述べ、特に東京ではそれが顕著に現れるとした。
当日は病院の介護士や看護士による、30件の事例発表が行われた。
最優秀賞には、「康明会病院」と「ロイヤル病院」の2件が選定された。「康明会病院」では、看護師と介護士の連携不足を改善するために、双方の業務体験を行ったことで、「協働」についての意識向上に繋がった。
「ロイヤル病院」では、初めて介護の仕事をする職員のために、物品名や使用法などをイラスト付きで紹介するハンドブックを作成した。職員からは「困ったときにすぐに確認できた」、「イラスト入りなので頭に入りやすい」と大変好評だったという。