16年第2四半期 大手減益相次ぐ 報酬改定の影響大
上場介護事業者の2016年3月期第2四半期決算の発表が始まっている。今号より随時報じていく。今年4月の介護報酬改定の影響で減収となった事業者が多いようだ。
▼ベネッセホールディングス(岡山市)は減収減益。介護・保育カンパニーの売上高は前年同期比8.1%増の459億4500万円。営業利益は同9.9%増の25億3800万円。ホーム数増などで入居者が増えた。
▼シップヘルスケアホールディングス(大阪府吹田市)は増収減益。有料老人ホームなどのライフケア事業については、売上高100億円(前年同期比1.7%増)、営業利益6100万円(同56.2%増)となった。
▼メッセージ(岡山市)は増収増益。特に四半期純利益は前年同期比42.3%増と大きく増えた。サービス付き高齢者向け住宅の入居率向上、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の営業収入増加などによるもの。
▼ツクイ(横浜市)は、売上高は前年同期比で7.2%増だが、経常利益及び四半期純利益は大幅に減少した。介護報酬の引き下げ及び前年度に開設した有料老人ホーム・サ付き住宅の費用負担などが主な原因。(詳細は2面参照)
▼シダー(北九州市)は、売上高は前年同期比8.3%プラスだが、経常利益は赤字。四半期純利益も赤字となった。介護報酬減に加え、利用者獲得のための広告費の増加、求人費用の増加などが影響した。
▼ケアサービス(東京都大田区)は今四半期より連結財務諸表を作成しており、前年同期比の記載は無し。新規事業所開設の一方で既存事業所の統合などの合理化を進め、経常利益は1億円強を確保した。