老々介護の疲弊 浮き彫り 「緊急対応サービス拡充を」
2016年3月16日
インターネットインフィニティ(東京都中央区)は、毎日新聞社と共同でケアマネジャーを対象に、「介護者の介護疲れ」のアンケートを実施。老々介護による疲弊が浮き彫りになった。
調査期間は1月28日~2月3日。有効回答数は730名。
介護者が心身共に疲労困憊して追い詰められていると感じたことはあるか聞いたところ、「ある」と答えたケアマネは679名で93%を占めた。
その際の介護者の年齢について尋ねたところ、60代が61.1%と最も多く、次いで70代が52%、50代が49.3%という結果になった。この結果より、老々介護を行っている介護者が日々の介護によって心身共に追いつめられている現状が浮き彫りになった。
さらに、「追い詰められている」と感じた介護者の状態は、「利用者に対する暴力的な言動があった」が58.6%で最も多く、追い詰められると介護者は暴力的な言動に及びやすいことが推測された。そのほか、不眠や落ち込み、経済的困窮など、疲労困憊した介護者は、様々な状態に陥っていることが分かった。
「追い詰められた介護者を支援するために特に必要なこと」を、ケアマネの立場から回答してもらったところ、「夜間や緊急時に対応できるサービスの充実」(68.2%)が最も多い結果となった。現行の介護保険制度にも、ショートステイなどのサービスはあるが、まだ不足していると感じているケアマネが多いようだ。